公共下水道事業の概要

はじめに

イラスト:川で遊ぶ子供たち  

 下水道は、都市の健全な発達と公衆衛生の向上に寄与するとともに、併せて公共用水域の水質の保全に資することを目的としていて、下水を排除・処理する施設全体のことを言います。類似施設に農業集落排水施設や浄化槽などがあり、大館市生活排水処理整備構想において、それぞれの地域に最も適した手法で整備しています。

 大館市の公共下水道事業は、米代川流域関連公共下水道として昭和62年度から工事に着手し、平成4年度に一部供用を開始しました。現在は、上位計画である新大館市総合計画において、 “自然と調和した潤いのある環境都市”の主要施策の一つに位置付けられ、その実現に向けて積極的に取り組んでいます。

 

事業の概要について

 公共下水道は、都市計画に定める都市施設の一つであることから都市計画法の計画決定および認可と下水道法の事業計画の策定を要する事業です。事業実施に際して、人口密集区域を優先し、事業の進捗に合わせて5~7年を目安に計画を拡大・見直ししながら整備を進めています。

 市の公共下水道事業は、下記の計画概要と実績のとおり全国および秋田県の平均と比較するとかなり遅れている状況で、特に大館地域の整備は低い水準となっています。なお、下水道事業は整備に多額の費用を要する事業であり、現状では国や当市の財政事情などから短期間での整備は難しい状況にあります。

 

 

大館市生活排水処理整備構想(アクションプラン)について

 公共下水道や農業集落排水および合併処理浄化槽といった生活排水処理施設は、健康で快適な生活環境と、公共用水域の水質保全を図るための重要な施設であり、市民すべてが享受すべき施設として整備が進められています。

 秋田県は、平成5年度に「秋田県下水道等整備構想」を策定し、これを生活排水処理施設整備のマスタープランとして各種関係事業の推進を図ってきました。その後、平成12年度には、秋田県の整備状況は全国水準に比べ、まだまだ立ち遅れた状況にあったことから、さらなる普及拡大に向け、県と市町村がより一層連携を強化して、重点的な整備を進めて行くことを目的に、「秋田県生活排水処理整備構想」を策定しました。

 さらに、平成20年度には、「人口減少、少子・高齢化」、「地方財政の更なる悪化」および「市町村合併に伴う枠組みの変化」などといった近年の社会情勢における急激な変化が顕在化しており、これらの要因に対応した「整備構想」の軌道修正なくしては、今後の経済的かつ効率的な事業の進捗が困難な状況になったため、「整備構想」の見直し策定を行っています。

 平成26年1月、国土交通省、農林水産省、環境省が連携して「持続的な汚水処理システム構築に向けた都道府県構想策定マニュアル」が作成されたことを受け、市では、平成27年度に今後10年程度を目標に、「地域のニーズ及び周辺環境への影響を踏まえ、各種汚水処理施設の整備が概ね完了すること」(概成)を目指し、都市計画や農業振興地域整備などとの整合を図りつつ、地域特性や地域住民の意向、人口減少などの社会情勢の変化を考慮した「整備構想」の見直しを行い、下水道未普及地域の早期解消を目指す「アクションプラン」を策定しました。

 「アクションプラン」に基づき公共下水道の整備を進めていますが、近年はさらに「人口減少、少子・高齢化」のさらなる進行に伴って空き家や空き地が増加しています。市では令和3年度に公共下水道未普及地域を対象に効率的な生活排水処理を進めていくため、下水処理場に集めて浄化する「公共下水道方式」と各々個別に処理する「合併処理浄化槽方式」の2つについて、地区ごとに住民からの意見や要望を踏まえて「整備計画」の見直しを行います。

 

 

社会資本総合整備計画

 市では、下水道事業に国土交通省の社会資本整備総合交付金を一部財源として利用しています。

 この交付金を受けるには、社会資本総合整備計画(計画期間はおおむね3~5年間)を作成し、国土交通大臣に提出することが必要です。

 また、社会資本総合整備計画を作成したときは、インターネットを利用して公表することとし、交付期間の終了時には目標の実現状況等について評価を行い、同様に公表することとなっています。

◇社会資本整備総合交付金の概要
 社会資本整備総合交付金は、国土交通省が所管するこれまでの地方公共団体向け個別補助金を原則廃止し、一つの交付金に統一化することで、地方公共団体にとって自由度の高く、創意工夫を生かせる総合的な交付金として平成22年度に創設されました。

 活力創出、水の安全・安心、市街地整備、地域住宅支援といった政策目的を実現するため基本的な事業(基幹事業)のほか、関連する社会資本整備や基幹事業の効果をより一層高めるソフト事業を総合的・一体的に支援する交付金です。

 

今年度の事業内容および今後の事業予定

 令和3年度の主な施行地区は、御成町4丁目、板子石境、稲荷山下、柄沢、池内、川口、真中地区の一部を予定しています。

 工事については、施行区域を広報などでお知らせするほか、施工業者が決まった時点で土地所有者などを対象に工事説明資料を送付します。工事施工中は、地域住民だけでなく多くの方々に交通規制や騒音などでご迷惑をお掛けしますが、下水道事業へのご理解とご協力をお願いします。

 令和4年度は、引き続き池内、稲荷山下地区を整備し、新たに八坂地区の整備を進めていく予定です。