平成27年3月定例会行政報告(平成27年2月24日)

3月定例会に当たり、提出議案の説明に先立ちまして、12月定例会以後の主な事項について、概要を御報告申し上げます。

  1. 源泉所得税の徴収漏れ及び固定資産税等の課税誤りについて
  2. 大雪への対応及び雪害の状況について
  3. 豪雨災害復旧事業等の進捗状況について
  4. 大館市地域防災計画の改訂について
  5. まち・ひと・しごと創生法への対応について
  6. 第5次行財政改革大綱の実施状況について
  7. 平成26年度のふるさと納税の寄附採納状況について
  8. 大館市エコプラザについて
  9. 生活困窮者自立支援事業の実施について
  10. 臨時福祉給付金及び子育て世帯臨時特例給付金の支給結果について
  11. 第6期介護保険事業計画について
  12. インフルエンザ感染予防対策について
  13. 米価下落対策について
  14. 平成27年産米の生産数量目標について
  15. 農業農村整備事業の状況について
  16. 企業誘致の状況等について
  17. 地域雇用・経済対策について
  18. 冬まつりについて
  19. 道路等の整備状況について
  20. 教育委員会制度の改正について
  21. 北陽中学校の開校について
  22. 新下川沿公民館の供用開始について
  23. 呼吸器外科の設置について
  24. 高機能指令センター整備事業の進捗状況について

1 源泉所得税の徴収漏れ及び固定資産税等の課税誤りについて

このたびの源泉所得税の徴収漏れ、固定資産税及び都市計画税の課税誤りにつきましては、事業主並びに納税者の皆様に多大なる御迷惑をおかけし、この場をお借りしてお詫び申し上げます。

源泉所得税につきましては、測量士や建築士などに対する報酬等の支払いに際しての徴収漏れが全国的に発生していることを受け、平成26年10月3日付けで大館税務署から点検するよう指導があり、本市においても94件、1,258万1,803円の徴収漏れのあることが判明いたしました。

事業主の皆様には直ちに謝罪と経緯の説明を行い、御理解をいただいたところであり、所得税の更正申告の手続きも順次行っていただいております。

市では、徴収漏れの源泉所得税を12月末に税務署に納付し、延滞税及び不納付加算税108万9,000円についても、2月10日に納付いたしました。

一方、固定資産税及び都市計画税につきましては、全国の自治体で同様の課税誤りが相次いで発生していることを受け、本市でも課税状況を調査したところ、住宅の用に供する土地の税率軽減措置の適用漏れにより、46件の課税誤りのあることが判明しました。

対象の皆様に対しては、昨年11月に謝罪と経緯の説明を行い、御理解をいただいたところであり、課税誤りにより徴収した分については、10年分の過大徴収額766万4,500円に、還付加算金など137万2,580円を加えた総額903万7,080円を、昨年12月末に対象者全員に返還いたしました。

今後は、このような誤りが生じないよう関係法令等の確認を徹底するとともに、現地調査や事務処理体制のさらなる強化と職員の知識技術の向上に努め、再発防止に万全を期してまいります。

2 大雪への対応及び雪害の状況について

今冬は、例年よりひと月早く12月初めから本格的な降雪となり、2月20日現在の累計降雪量は658.5センチメートルと、平成18年豪雪を超える記録的な大雪となっております。この大雪に伴い、除雪車の一斉出動回数が例年を大きく上回り、市街地や生活道路の排雪作業も非常に多くなっております。

除雪経費につきましては、1月21日の臨時議会で3億4,000万円の補正予算を可決していただき、1月末現在の予算執行額は6億9,400万円と、例年同期の実績額を大幅に上回っております。降雪は2月に入っても続き、今月12日に除雪経費2億1,840万円を追加する補正予算を専決処分させていただいたところでありますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。

本市における雪害の状況については、今月20日現在、作業小屋の倒壊による死者が1人、屋根からの転落等による負傷者16人、住宅等の損壊23件などとなっており、大変な状況と受け止めております。

農業関係では、農業用パイプハウス等の倒壊が64棟で、被害額は約7,700万円となっているほか、果樹の枝折れ等の被害が懸念されており、今後の雪解けの状況を見ながら被害調査を行い、関係機関と連携しながら被災農業者への支援策を検討してまいりたいと考えております。

市では、今月13日の暴風雪で積雪量が増大し、住宅損壊等の雪害の発生が懸念されたことから、翌14日、雪害防止に万全を期すため「災害警戒対策室」を設置し、情報収集・連絡体制の強化、家屋等の倒壊事故防止のためのパトロール、消防団による地元パトロールなどを実施しております。今後は、気温の上昇に伴い、融雪がもたらす河川の増水による被害が予想されますので、引き続き警戒し、安全対策に努めてまいります。

3 豪雨災害復旧事業等の進捗状況について

①平成25年8月の豪雨及び9月の台風による災害復旧の状況について

農地・農業用施設の災害復旧工事については、工事予定件数91件のうち、25年度に46件を発注し、このうち44件で工事を終え、残る2件で仮復旧工事などを行いました。

また、本年度は、2月20日までに25件を発注済であり、そのうち10件の工事が完了しております。3月には17件の入札を予定し、さらに来年度は3件の発注を予定しており、災害復旧工事の遅れにより今後の営農に支障を来さないようにしてまいりたいと考えております。

農地・農業用施設の小規模災害復旧工事に対する補助事業については、1,002か所、2億973万円の申請があり、2月20日までに784か所が完了し、1億4,759万円を交付する見込みです。

道路及び河川の災害復旧工事については、国の災害査定を受けた95か所のうち、25年度に53か所、本年度に36か所の計89か所を発注済で、現在45か所が完成しております。未発注の6か所についても年度内に発注予定であり、早期復旧を目指します。

局所がけ崩れ対策事業6か所については、すべてを発注済で、現在、4か所が完成し、残り2か所についても年度内の完成を目指して工事を進めております。

②26年8月の大雨による災害復旧事業の状況について

農地・農業用施設については、農地3か所、農業用施設6か所のうち農業用施設1か所を発注済で、残る8か所は4月以降に発注する予定です。

また、林道施設2路線4か所と道路2か所、河川3か所については年度内に発注し、来年度の完成を予定しております。

4 大館市地域防災計画の改訂について

7年ぶりとなる本計画の見直しに当たっては、東日本大震災を踏まえた地震対策の抜本的強化、大規模広域災害時の被災者対応等の強化、25年8月9日の豪雨災害等を踏まえた防災対策を3つの柱とし、8.9豪雨で被災した町内会との防災懇談会、関係機関との協議、さらにはパブリックコメントを経て、2月17日に開催した防災会議で改訂案の承認をいただいたところであります。

今後は、国・県の動向や市民の意見を踏まえ、随時見直しを行うとともに、来年度からは、本計画に基づく各種災害ごとのマニュアル整備を実施したいと考えております。

また、本計画の改訂と併せ、市の避難所や防災情報などを網羅した「防災マップ」を作成中であり、4月に市内全世帯に配布し、市民の防災・減災意識の向上と普及啓発に努めてまいります。

5 まち・ひと・しごと創生法への対応について

昨年末に閣議決定された国の総合戦略を受け、本市においても、半世紀後を見据えた人口ビジョンと大館市総合戦略を策定し、人口減少等に対応できるまちづくりを進めることが重要な課題となります。

27年度は、その準備と戦略策定期間と位置付けられており、市では、企画調整課内に「総合戦略推進室」を新たに設け、これらの課題に対応してまいります。

また、今般国から、先行して事業を実施するための「地域住民生活等緊急支援交付金」の内示があり、市では、地域消費喚起・生活支援のための「プレミアム商品券事業」と「低所得者向けの優遇措置」、また、地方創生先行事業としての「総合戦略の策定」、「地場産品の販路拡大イベント」、「観光施設のバリアフリー改修」等を実施することとし、今後精査の上、本定例会に関係予算を追加提案させていただく予定でありますので、よろしくお願い申し上げます。

6 第5次行財政改革大綱の実施状況について

本年度から2か年計画で取り組んでいる本大綱の実施状況について、テーマごとに主な内容を御報告いたします。

「市民との協働・連携」では、パブリックコメント等による施策への市民参加の促進や、大学、企業等との連携強化、「行政の質の向上と効率化」では、放課後児童クラブの開設時間延長や指定管理施設に対する監査の実施、「健全な行財政体制の確立」では、ふるさと納税や太陽光発電事業の誘致などによる市有財産の活用、「ICT活用による行政サービスの高度化」では、統合型地理情報システムの構築や人事給与システムの刷新など、全64項目のうち60項目に取り組むことができ、財政的な効果額は約1億2,000万円と見込んでおります。

今後も、地方交付税の減少、人口減など、地方自治体を取り巻く環境がさらに厳しくなると予想される中、社会保障・税番号制度の導入、地方創生への取組みなどに対応しながら、行政サービスを安定的に行っていくためにも、行財政改革への取組みをさらに強化してまいります。

7 平成26年度のふるさと納税の寄附採納状況について

ふるさと納税制度を利用した本市への寄附が、2月20日現在で8,417件となり、金額も約1億2,500万円と県内自治体では初めて1億円を上回りました。

ふるさと納税が広く国民に認知されていることに加え、返礼品の本市特産品の魅力や昨年9月からインターネットによる手続きを簡略化したこと、1月からはあきたこまちなど特産品の品揃えをさらに充実させたことなどが奏功し、好調に推移した昨年同期と比較しても、件数・金額とも約5倍の伸びとなっており、寄附してくださった皆様にはこの場をお借りしてお礼を申し上げます。

寄附金を活用した事業につきましては、これまで桂城公園の整備を行なっているほか、27年度には小・中学校にタブレットパソコンの導入を予定しております。このほかの使途についても、現在市民アンケートの結果を参考に検討を進めており、まとまり次第、御提案申し上げたいと考えております。

8 大館市エコプラザについて

循環型社会の構築と市民の環境への意識をさらに高めるため、沼館の旧ごみ焼却施設跡地に平成26年6月から建設を進めてきた仮称「3R推進プラザ」が、12月末に完成いたしました。

施設名称の募集に対し市内の小・中学生から80点が寄せられ、大館市環境審議会で審議いただいた結果、名称は「大館市エコプラザ」、愛称は「3Rプラザ」に決定しました。

施設の管理運営は民間事業者に委託するとともに、最初の1年間は県の緊急雇用創出等臨時対策基金事業を活用し、雇用の創出を図ることとしております。

今後は、公募により委託事業者を決定するとともに、必要な物品などの購入、展示物の設置等を経て、本年5月のオープンを目指してまいります。本定例会に関係条例案及び予算案を提出しておりますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。

9 生活困窮者自立支援事業の実施について

これまで専任職員を配置して法施行に向けて準備を進めてきたところですが、4月からの事業実施に当たり福祉課に係を新設し、生活困窮者の相談に包括的に対応してまいります。

27年度は、生活困窮者の相談を受け、既存の制度などを有効活用し、生活困窮状態からの早期自立を支援する「自立相談支援事業」と、離職等により住居を失った方などに対し家賃相当額の給付金を支給することで、求職活動を行える状況を確保し、ハローワークと連携して就労支援を行う「住宅確保給付金事業」の、2つの事業を実施いたします。

事業の実施に当たっては、支援を必要としている方の早期把握が重要であることから、相談への適切な橋渡しが行えるよう関係機関等に対する制度の周知と連携を図り、円滑な事業実施と適切な支援に努めてまいります。

10 臨時福祉給付金及び子育て世帯臨時特例給付金の支給結果について

臨時福祉給付金の支給事務において、1月30日に支給予定の107人分、127万円の支払いが2月3日に遅れるという事案が発生したことにつきまして、お詫びを申し上げます。この事業については、昨年7月及び9月にも、加算金対象者の漏れなどにより対象者の皆様に御迷惑をおかけしており、市政に対する信頼を損ないかねないものと認識し、今後かかる事のないよう、組織を挙げて再発防止に取り組んでまいりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。

各給付金の支給実績につきましては、臨時福祉給付金は、支給対象者1万8,259人のうち、95.1パーセント、1万7,368人から申請があり、支給総額は2億2,970万円となっております。

子育て世帯臨時特例給付金は、支給対象者4,415人のうち、99.0パーセント、4,369人から申請があり、支給総額は7,205万円となっております。

これらの支給事業については、国の予算案に伴い平成27年度も実施する予定であり、本定例会に関係予算案を提出しておりますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。

11 第6期介護保険事業計画について

平成27年度から29年度までを期間とする「第6期介護保険事業計画」では、高齢化の進行に伴い今後ますます介護給付費の増加が見込まれるなか、介護保険事業基金の活用により保険料の上昇を可能な限り抑えるとともに、低所得者の負担軽減を図ることとしております。

本計画では、保険給付総額を第5期計画と比べて14パーセント増の約301億円と見込み、保険料の基準月額を19.4パーセント、額にして1,017円増の6,256円に設定しております。

本計画案については、1月下旬に市内6会場で市民説明会を開催するとともに、2月12日の「第3回介護保険事業計画運営委員会」に諮問し、承認の答申をいただいたところであります。本定例会に介護保険料の改定等に関する条例案及び予算案を提出しておりますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。

12 インフルエンザ感染予防対策について

今季は、全国的にインフルエンザが猛威を振るい、大館保健所管内においても1医療機関当たりの患者報告数が、1月第3週の12.57人から第5週には29.86人と急上昇し、2月19日現在、市内小・中学校で942人が発症し、16学年、13学級について閉鎖措置を採ったところです。

医療機関などでもインフルエンザの集団感染が発生しており、1月27日には鹿角市の病院で4人が、2月には大館市の病院と介護施設で高齢者4人が死亡するなど、予断を許さない状況が続いています。

市では緊急に、福祉、教育、病院などの庁内関係部署による感染症対策連絡会議を開催し、集団発生の情報発信と感染予防対策の徹底を指示したほか、緊急メールやホームページにより帰宅後のうがいや手洗いの徹底などを市民に呼びかけ、特に免疫力の弱い高齢者や子どもには十分な対策を取るよう周知・啓発に努めたところです。

冬期は、ノロウイルスによる感染性胃腸炎の流行なども懸念されることから、県の感染症情報等を注視しながら、引き続き、感染予防の徹底に努めてまいります。

13 米価下落対策について

平成26年産の本県あきたこまちの概算金が60キログラム当たり過去最低の8,500円となった事態を受け、昨年10月15日にJA、市などで「米価下落に伴う農業経営支援に関する緊急対策会議」を開催したほか、プロジェクトチームにおいて4つの具体的な対策案を取りまとめました。

対策の1点目は、主食用品種による飼料用米作付を拡大するための「耕作放棄地発生防止作付推進事業費補助金」の拡充、2点目は、稲作農家の営農継続のための肥料・農薬購入費を助成する「稲作経営緊急支援対策補助金」、3点目は、農地中間管理機構を通して農地を集積し、転作を拡大する受け手に対して支援する「農地集積加速化補助金」、4点目は、飼料用米保管倉庫改修費用を支援する「飼料用米生産体制支援事業費補助金」であり、これらの市独自の支援策により「意欲ある頑張る農家」を支援し、地域農業の存続と振興を図ってまいります。

本定例会に関係予算案を提出しておりますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。

14 平成27年産米の生産数量目標について

平成27年産米の生産数量目標については、26年産米に比べて886トン少ない2万831トンが提示されました。これを受けて「大館市農業再生協議会」では、全農家に対する配分率を昨年より2.2ポイント少ない55.6パーセントに決定したところであり、2月20日に生産調整方針作成者であるJA等へ通知したところです。

今回の通知では、生産数量目標のほか過剰な在庫を解消させるための目安となる「自主的取組参考値」についても付記しており、30年の生産調整廃止に向け自主的な生産の判断を促しております。

配分率の県内格差については、格差解消を強く県に要望してきたところであり、25年産までの3年間で11.2ポイントから5.6ポイントに縮小され、さらに今後は28年産及び29年産の2年間で2.8ポイントまで縮小されることが決定しておりますので、御理解をお願いいたします。

15 農業農村整備事業の状況について

「圃場整備事業」については、平成21年度から実施している沼館地区の進捗率が90パーセントとなり、27年度の完成見込みであります。また、本年度から本格的に工事が始まった芦田子地区は、進捗率40パーセントで29年度の完成を目指しております。

また、上川沿地区では、27年度の事業採択に向けて、受益者からの同意取得と、地域内に4つの法人組織の設立を進めているところであり、3月に事業採択の申請を行い、27年度に実施設計を行う予定です。

一方、曲田地区の「ため池整備事業」は、本年度は実施設計と用地補償を行い、進捗率は20パーセントで、27年度に工事を発注し、28年度の完成を目指してまいります。

16 企業誘致の状況等について

ニプログループで、埼玉県春日部市に本社を置くニプロパッチ株式会社が、県営大館第二工業団地に進出することとなりました。

同社は、鎮痛消炎剤や局所麻酔剤、発毛促進剤など外用剤の製造、販売事業を行っておりますが、このたび、国内医療機関向け経皮吸収型・気管支拡張剤、貼付用局所麻酔剤の増産とともに、高齢化社会を迎え需要拡大が見込まれる中枢神経系外用剤の将来的な製造に向け、団地用地約2.6ヘクタールを取得し、新たな工場を建設することとしたものであります。投資額は約38億円で、新規雇用は22人、将来的には124人を見込んでおり、来年11月の操業開始を予定しております。これにより、大館第二工業団地は完売となります。

また、同団地では、東北センバが冷凍和菓子の需要拡大と新商品拡充のため、製造ラインの増設を計画しており、投資額は約4億円、新規雇用は14人ほどと見込んでおり、本年4月の操業開始を予定しております。

県営大館工業団地では、ニプロが国内外向けダイアライザーの製造ライン増設等を計画しており、投資額は約91億円、新規雇用は約120人を見込んでおり、操業開始は第1期が本年8月、第2期は来年4月を予定しております。

一方、釈迦内産業団地では、秋田グルーラムが木造非住宅用集成材プレカット工場の建設と本社機能の移転を計画しており、投資額は約7億円、新規雇用は約10人で、来年4月の操業開始を予定しているほか、バイオマス発電と植物工場を組み合わせた事業の誘致も進めております。

これらにより、さきにDOWAホールディングスから御寄附いただいた6ヘクタールの土地を加えた団地総面積約26ヘクタールの半分ほどが木材関連企業による利用又は利用予定となっております。

このほか、釈迦内地区の小滝電機製作所では、昨年9月に契約社員60人を正社員化したことに続き、車載向けLED基板増産のため第二工場増設を計画しており、投資額は約5億円、新規雇用は約30人を予定しております。

県営工業団地拡張事業は、本年度、用地買収等が進められておりますが、埋蔵文化財確認調査の結果、平安時代の住居跡などが確認され、来年度から2か年にわたり発掘調査が必要となったことから、団地拡張事業の完了も2年延期となり、分譲開始は平成30年4月の予定となっております。

今後も、工業団地の拡張、整備を含め企業誘致に鋭意取り組んでまいりますので、御理解、御協力をお願い申し上げます。

17 地域雇用・経済対策について

この春の市内高校卒業予定者の就職につきましては、1月末現在、内定率は94.3パーセントとなっており、とりわけ県内就職希望者140人に対する市内企業からの求人が306人と好調であり、求人倍率は2.2倍となっております。

また、12月のハローワーク大館管内の有効求人倍率は、景気の上向き傾向を反映し、1.13倍となっており、現在の統計方法となった平成13年4月以降の最高値を更新中であります。

「緊急雇用創出等臨時対策基金事業」による雇用状況については、26、27年度の2か年で事業費総額約2億1,600万円、24事業、118人の雇用を見込んでおります。

一方、市の制度融資「マル大」、「マル大小口」については、本年度から融資資金に対する利子補給制度を開始したこともあり、1月末現在の融資額は前年同期比で、「マル大」が1.87倍、「マル大小口」が3.43倍となっており、昨年7月から開始した「資格取得支援事業」については、1月末現在、113人に対し約450万円の補助を行っております。今後も、地域雇用の確保や労働力の質的向上、中小企業の支援等に取り組んでまいります。

18 冬まつりについて

今年で31回目となる「比内とりの市」が、1月24日、25日の両日、比内グラウンドを主会場に開催され、好天に恵まれた2日間の来場者は3万7,000人となりました。会場は千羽焼きなどを買い求める人々で賑わったほか、餅まきなどのイベントが催され、多くの子ども達も参加してまつりを盛り上げました。

2月14日、15日には、おおまちハチ公通りを主会場に大館アメッコ市が開催されました。101店が軒を連ねる中、白髭大神巡行、秋田犬パレードなどの多彩なイベントで盛り上がりを見せたほか、協賛行事として「えだまめスイーツ」など新名物の販売も行われ、人気を博しました。前日の猛吹雪の影響で交通機関の乱れなどもありましたが、会場には北東北の冬祭りを巡る観光客なども訪れ、9万3,000人の来場者で賑わいました。

19 道路等の整備状況について

社会資本整備総合交付金事業・二井田片貝沼田線道路改良工事は、本年度は沼田地内の640メートルの改良及び舗装工事を行い、昨年11月から供用開始しています。二中長面袋線道路改良工事では、長者森橋の新設等を行い、北陽中学校開校に合わせて4月から全線供用開始の予定です。

また、狭あい道路整備等促進事業では、本年度、相染町旭ケ丘2号線など3路線で用地取得を進めており、橋梁の長寿命化では、高館橋の補修工事が11月に完成しました。

水道施設については、25年8月9日の豪雨で被害を受けた真中簡易水道取水ポンプ場の復旧事業が12月に完了し、未普及地域解消事業では、別所地区の約2.2キロメートル、老朽管更新事業では、東台及び釈迦内字中台地内の延長約2.4キロメートルを整備、田代地域においては、クリプト対策による水質改善と老朽化施設の更新を図るための統合簡易水道事業を進めており、来年度も送・配水管の更新や早口・岩瀬取水ポンプ場への紫外線装置設置工事などを予定しております。

公共下水道については、昨年末に、有浦及び観音堂の一部で約10ヘクタールを供用開始したほか、この4月からは、御成町・観音堂・大田面及び田代地域茂屋の一部、合わせて約32ヘクタールで新たに供用開始する予定です。これにより、対象人口3万8,200人、1万6,400世帯で下水道の利用が可能となり、下水道普及率は、年度当初と比較して2.3ポイント増の50.3パーセントとなる見込みです。

20 教育委員会制度の改正について

地方教育行政の組織及び運営に関する法律が本年4月1日に改正されます。

今回の改正は、教育の政治的中立性・継続性・安定性を確保しつつ、地方教育行政における責任体制の明確化、地方公共団体の長と教育委員会との連携強化、地方に対する国の関与の見直しなど、制度の抜本的な改革を行うものであります。

法の改正に当たり、「総合教育会議」の設置と「教育に関する総合的な施策の大綱」の策定が全ての地方公共団体に求められており、市では、5月の設置及び策定を目標に準備を進めているところであります。

このほか、教育委員長と教育長を一本化した「新教育長」の設置など、一部制度の変更については経過措置を設けて来年4月から施行する予定であり、本定例会に関係条例案を提出しておりますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。

21 北陽中学校の開校について

第二、花岡、矢立の3中学校が3月31日をもってその歴史に幕を下ろし、4月から北陽中学校が開校する運びとなりました。3校ではこれまでに生徒間の交流や合同学習など、統合に向けた環境づくりを進めてきており、学校行事や部活動などもスムーズに移行することができるものと思っております。

また、現在建設中の長者森橋が4月には開通予定で、通学路への街灯設置も学区内3か所で施工中であり、これにより、花岡・矢立方面からの通学の利便性向上と生徒の安全確保が図られるものと考えております。

なお、3月21日に第二中学校、翌22日に花岡、矢立中学校で「閉校式」及び「思い出を語る会」が開催される予定であり、卒業生並びに3校にゆかりのある皆様の御参加をお願い申し上げます。

新たに開校する学校が、地域の期待に応えて、輝く歴史を刻んでいくよう、今後も、児童・生徒の学習及び生活環境の向上に向けて取り組んでまいります。

22 新下川沿公民館の供用開始について

下川沿公民館の改築工事が完了し、去る2月21日に竣工式を行い、新公民館の貸館業務を23日から開始いたしました。

新公民館は、バリアフリーに配慮しながら、主要構造材や内装材に県産材を多用し、ペレットボイラーを備えているほか、小林多喜二コーナーを設けるなど本市ならではの建物となりました。

公民館周辺の小・中学校や保育所を含む一帯を「下川沿文教エリア」とし、地元町内会が行っている新道山公園の整備と一体的に整備を進めているところであり、新公民館が、地域に集う方々の交流の場となり、伝統の継承、学習、防災など、地域の拠点施設として活用されることを期待しております。

23 呼吸器外科の設置について

市立総合病院では、新たな診療科として呼吸器外科を設置し、常勤医師2人で、この4月から診療を開始する予定です。

これにより、従来大学病院などへ紹介していた肺がんなどの呼吸器疾患の手術や治療が当院で行えるようになり、患者さんの負担軽減、さらには迅速な診断と治療による医療の質の向上につながるものと考えております。

この度の診療科の設置は、秋田県及び秋田大学の支援により実現したものであり、今後も地域がん診療連携拠点病院として、より一層の機能充実に努めてまいります。本定例会に関係条例案を提出しておりますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。

24 高機能指令センター整備事業の進捗状況について

昨年10月に建設工事が完了した指令センター内に、高機能型消防指令装置や消防救急デジタル無線装置をはじめ、秋田県総合防災システム、大館市防災行政無線など各種機器類の設置がほぼ完了し、進捗率は2月末で97パーセントとなる見込みです。

全ての機器の設置が完了後、119番専用回線などの接続、点検、動作試験等を経て、4月から運用を開始する予定で、先に稼働している消防救急デジタル無線設備と連動することで、災害現場の映像送信など、情報の集約・発信機能が大幅に向上し、市民の安全・安心に大きく寄与するものと考えております。

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