平成22年12月定例会行政報告(平成22年11月30日)

12月定例会に当たり、提出議案の説明に先立ちまして、9月定例会以後の主な事項について、概要を御報告申し上げます。

  1. 国勢調査の実施について
  2. 敬老事業について
  3. 平成22年の農業について
  4. 戸別所得補償モデル対策における交付金の申請状況について
  5. 比内地鶏鶏ふん処理施設建設計画の進捗状況について
  6. 地域おこし協力隊について
  7. 雇用情勢について
  8. 秋まつり行事等について
  9. シャイニングストリート事業について
  10. 旧正札竹村新館B棟への県関連施設の追加入居について
  11. 比内公民館の文部科学大臣表彰受賞について
  12. 大館町割400年記念事業について
  13. 市立総合病院院内保育所の開設について
  14. 公共事業の進捗状況について

1 国勢調査の実施について

本年10月1日を基準日として、19回目となる国勢調査が実施されました。本市でも、577の調査区、3万世帯を超える全世帯が対象となる大規模な調査であったことから、7月1日に「平成22年国勢調査大館市実施本部」を設置し、調査員383人、指導員54人の態勢で取り組んでまいりました。

これまで大きなトラブルもなく、現在は、調査票の最終チェックを行っており、12月中旬に県の最終審査を経て、来年2月までには、国から人口及び世帯数の速報値が発表される見込みとなっております。

調査員の皆様には大変御苦労をおかけしたところであり、改めてその御尽力に感謝申し上げるとともに、市民の皆様の御協力に対し、厚くお礼申し上げます。

2 敬老事業について

市では、高齢者の方々の長寿と健康をお祝いするため、9月4日から27日まで市内16会場で敬老会を開催し、対象者1万320人のうち3,067人が参加されました。

開催に当たり、御協力いただきました婦人会や町内会などの皆様には心から感謝申し上げます。

敬老会につきましては、高齢者の意識の変化などもあり参加率は低下傾向にありますが、婦人会や町内会の皆様が高齢者のお元気な姿に直接触れることのできる貴重な機会でもあり、また、このような形で実施できるということは地域社会が機能している証であると考えており、今後も、さまざまな工夫をしながら継続してまいりたいと思っております。

また、11月18日には合同金婚式を開催し、結婚50年を迎えられた御夫婦をお祝いしたところでありますが、昨年より8組多い36組の御夫婦が参加されました。

3 平成22年の農業について

本年は、5月中旬から6月上旬にかけての断続的な低温と日照不足や、8月上旬から9月上旬まで最低気温が非常に高い状態で推移したことから、水稲で「もみ数不足」となるなど農作物の生育不順が見られました。

水稲は、東北農政局が10月28日に公表した「平成22年産水稲の作付面積及び予想収穫量」によると、作況指数が全県で93、県北で94の「不良」となりました。また、JAあきた北管内の1等米比率は、11月11日現在で70.5パーセントとなっており、昨年比マイナス22ポイントと大幅に低下しております。このような中、本年産米の生産者概算金についても、あきたこまちで60キログラム当たり9,000円と、昨年より大幅に下落しております。

一方、「新規需要米」についてでありますが、本年度は、国の「水田利活用自給力向上事業」が創設され、「大館市飼料用米等作付支援事業」と合わせた助成体系により、認定農業者54人、集落営農8組織、その他農家22人が取り組み、作付面積は昨年度の約3倍の97.5ヘクタールとなりました。

次に野菜でありますが、山の芋は、10月21日から収穫作業が始まり、10月29日から出荷が開始されました。品質は良好とはいえず小玉傾向で収穫量も若干減少となっておりますが、販売額は、長芋産地の不作により、昨年を上回る見込みとなっております。

アスパラガスは、高温による病害虫の発生はあったものの、収穫量は昨年を上回り、販売額も若干上回る結果となりました。とんぶりは、高温障害による不稔被害の拡大と早生種を中心に害虫の大発生により、50パーセントほどの減収が見込まれます。

果樹については、ナシは、他産地の不作により価格が高値で推移したことから、販売額は昨年を上回りましたが、リンゴは、夜温の高い日が続いたことから、黒点病、炭そ病が多発し、早生、中生種とも出荷量が大きく落ち込み、また、晩生種につきましては、11月12日午後に、中山、曲田地区にかけて、1センチメートルの降雹が1分間続き、主力の「ふじ」に傷がついたことから、品質低下による影響を心配しているところであります。

本年の異常気象により、水稲を主体とした農作物が大きく減収となったことから、平成23年の営農に必要な資金の確保に向け、県が創設した「秋田県営農維持緊急支援資金」の利子補給を行うため、本定例会に債務負担行為に係る補正予算を提出しておりますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。

4 戸別所得補償モデル対策における交付金の申請状況について

本年4月、自給率向上と水田農業の経営安定を図るため、「戸別所得補償モデル対策」がスタートしました。

この対策は、「米戸別所得補償モデル事業」と「水田利活用自給力向上事業」の2本立てとなっており、4月1日から6月30日までの期間、大館市水田農業振興協議会を経由して、2,010件の加入申請がありました。

10月15日には、農政事務所が申請者に対し、交付金申請書を送付し、11月1日までに1,919戸から申請書が提出され、11月15日には、「米戸別所得補償モデル事業」で4億4,974万円、「水田利活用自給力向上事業」で2億4,350万円、合わせて6億9,324万円の交付金が支払われております。

残る91戸につきましては、最終期限である12月15日までに交付金申請書を提出していただくよう通知しており、来年1月以降に支払われる予定となっております。

5 比内地鶏鶏ふん処理施設建設計画の進捗状況について

市では、全国的なブランドとなっている比内地鶏を守っていくため、本年2月に、JAあきた北、JAあきた北比内地鶏生産部会、株式会社本家比内地鶏及び市で構成する「比内地鶏鶏ふん処理施設建設協議会」を設立し、建設に向けて作業を進めているところであります。

現在までの進捗につきましては、5月に候補地として比内町八木橋地内を選定し、土地所有者との交渉を進めるとともに、近隣集落である沼田部落への住民説明会、地域住民を主体とした「類似鶏ふん処理施設」の現地視察などを実施しながら、住民の理解を求めてまいりました結果、9月13日に沼田部落からの同意を得たところであります。

また、土地所有者である西館三部落牧野農業協同組合からの了解も得たところであり、今後は、来年2月頃に予定している国の補助事業の申請に向け準備を進めてまいります。

6 地域おこし協力隊について

地域活性化対策の一つとして、現在、市が取り組んでいる大地区への「地域おこし協力隊」の募集に対しては、11人の応募があり、書類選考と面接を行った結果、2人を採用することにいたしました。

1人は、東京都調布市に在住で国際協力機構の職員として勤務経験のある自営業の45歳の男性で、御夫婦で来ていただくことになっております。

もう1人は、兵庫県加古川市在住で金融機関や広告会社での勤務経験がある28歳の独身男性の方です。

お二人には、12月20日に赴任していただく予定で、現在、準備を進めているところであり、赴任後は、市の嘱託職員として、大地区で農業や農産物加工業等への従事、高齢者の暮らしサポート、地域活動への参加などをしていただく予定としております。

協力隊員の雇用期間は最長3年間ですが、お二人とも、将来は本市への定住を希望しておりますので、そのサポートもしてまいりたいと考えております。

今後も「地域おこし協力隊」については、新たな受け入れ地域の掘り起こしを行い、地域の新たな担い手となる優秀な人材の確保につながる事業として活用してまいりたいと思っております。

7 雇用情勢について

来年3月に市内高等学校を卒業予定の生徒のうち、就職希望者は215人で、県外希望者が101人、県内が114人となっております。

10月末現在の内定率は、77.2パーセントで昨年同期を0.8ポイント上回っておりますが、20年度以前に比べると依然低い状況にあり、今後とも関係機関と連携し、希望者全員の就職を目指してまいります。

次に、大館市工場等設置促進条例に基づく指定工場等につきましては、10月1日現在、指定数は63事業所、従業員数は4,339人で、昨年同期と比べ、1事業所74人の増加となりました。

特に、ニプロ株式会社大館工場では、ダイアライザー製造ラインを増設したことに伴い、本年6月以降、約50人を増員しており、さらに、来春は70人以上の定期採用を予定していると伺っております。

一方、市では昨年度から県の基金を活用した雇用創出事業を展開しておりますが、本年度は「緊急雇用創出臨時対策基金事業」により41事業で184人、「ふるさと雇用再生臨時対策基金事業」により9事業で26人の雇用を図っております。さらに、11事業で21人を雇用する「緊急雇用創出臨時対策基金事業」の補正予算案を本定例会に提出しておりますので、よろしく御審議をお願いいたします。

8 秋まつり行事等について

①本場大館きりたんぽまつり

10月9日、10日に開催した第38回「きりたんぽまつり」では、きりたんぽ協会会員がそれぞれ特徴あるきりたんぽ鍋の販売を競う中、新たに作成した「着ぐるみ」によるPRのほか、多彩なイベントを実施し、雨模様にもかかわらず両日で1万4,000人が来場しました。

②五色湖まつり

10月10日に開催した五色湖まつりは、19回目を数え、山瀬ダム多目的広場では、大鰐町との交流事業、マラソン大会、ダムの地下トンネルの見学会などを実施し、1,900人が訪れました。

③大館圏域産業祭

10月23日、24日の両日、「第13回大館圏域産業祭」を開催いたしました。商工展、農業展での製品、作物の展示のほか、各高等学校や職業能力開発短期大学校、自衛隊、秋田県警などの参画も得て、さまざまな催しが行われ、延べ5万人の来場者で賑わいました。

④きりたんぽまつりin渋谷

11月6日、7日、渋谷区代々木公園で開催された「渋谷区くみんの広場」において、恒例の「きりたんぽまつりin渋谷」を開催し、大館の魅力をPRいたしました。「渋谷区くみんの広場」は、数十万人が来場する大イベントであり、きりたんぽの本場を印象づける絶好の機会ととらえ、来年以降も引き続き参加してまいりたいと考えております。

⑤首都圏ふるさと会

「大館シャイニングストリート実行委員会」が平成19年から行っている市道「大館駅東大館線」のケヤキ並木の電飾につきまして、本年度は、並木に専用電線を常設するための工事に対し市が補助を行うこととし、間もなく工事が終了する見込みであります。

今回の「シャイニングストリート」は、総合病院から秋田看護福祉大学付近までの区間で、約800メートルの街路樹及び大館駅ハチ公像前の植栽を20万個のLED電球で彩るものであり、東北新幹線の全線開業日である12月4日から新年1月8日まで実施されます。

並木の電飾区間の距離としては、今や国内有数の規模であり、初日の点灯式や駅前での新幹線関連イベント、新年を迎えるカウントダウンなども計画され、訪れる観光客の目を楽しませるとともに、多くの市民に元気を与えるものと期待しております。

10 旧正札竹村新館B棟への県関連施設の追加入居について

旧正札竹村新館B棟1階には県関連2施設が入居することとなっておりますが、この度、これに加え「(仮称)あきた結婚支援センター北センター」の設置について打診があり、協議の結果、県では、新館B棟2階南側への開設を決定しております。

本センターは、独身男女の方に出会いの場を提供し、地域ぐるみで結婚を支援するネットワークづくりを進めるための施設として、支援の一層の充実を図るため、現在県が秋田市内に開設している「あきた結婚支援センター」を廃止し、新たに県内3か所に設置しようとするものであります。

市としては、この施設の設置により、出会いの場が創設され、少子化対策の一助となることが期待されるほか、中心市街地の活性化にもつながることから、可能な限り協力したいと考えているところであり、本定例会にその設置に関わる予算を計上しておりますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。

11 比内公民館の文部科学大臣表彰受賞について

去る11月2日、東京都千代田区の霞ヶ関ビルで開催された第63回優良公民館表彰式において、大館市立比内公民館が文部科学大臣表彰を受賞いたしました。この表彰は、全国の公民館の中から59館、本県では比内公民館と秋田市東部公民館の2館が受賞したものであります。

比内公民館が受賞した主な理由は、分館対抗スポーツ大会の開催や、高齢者学級の受講生、読み聞かせボランティアの方々による地区小中学校での授業支援の取り組みが学社連携や地域活性化の一助になっているとのことであります。

今後も、このたびの受賞に満足することなく、地区公民館を含め公民館全体が生涯学習や地域コミュニティづくりの場として、これまで以上に地域の方々に利用される施設となるよう努力してまいりますので、よろしく御指導をお願い申し上げます。

12 大館町割400年記念事業について

今年は、1610年に小場義成が大館城代となり城郭の改修と町割に着手してから400年という節目の年に当たることから、大館町割400年記念事業を展開してまいりました。

まず、10月23日から11月14日まで大館郷土博物館で開催した大館佐竹家文物展には、歴史愛好家など約500人が訪れております。

また、「大館町割400年記念誌」は、市や旧2町の名の由来や行事、街道沿いの史跡などを紹介する内容とし、広報おおだて11月号と同時に毎戸配布しております。

さらに、11月14日には、記念講演会に加え、大館城があった桂城公園を中心に2コースに分けてオリエンテーリングを実施し、案内には、東北新幹線全線開業を見据えて市が事業化しております「観光案内人育成講座」の修了者などに御協力いただいております。

このほか、文化財点検調査事業では、市内にある文化財の価値を明らかにし、文化振興と観光振興につなげるための歴史観光コースの設定に向けた基礎調査を実施しており、この結果を基に、来年度以降、大館城下を中心とした史跡標柱設置事業や、市内の観光案内板整備事業を実施してまいりたいと考えております。

13 市立総合病院院内保育所の開設について

総合病院では、子どもを養育する医師、看護師などの職員が安心して仕事を継続していくための支援や福利厚生の充実を目的に、院内保育所の整備を進めてまいりましたところ、10月までに改修工事が完了し、現在は保育用備品等の搬入作業を行っております。

また、保育所の運営につきましては、高い専門性と業務の安定性が求められることから専門業者に委託することとし、公募に応じた6社によるプレゼンテーションを経て、札幌市に本社のある株式会社プライムツーワンに業務委託することに決定しております。

今月初めには、委託業者とともに職員に対する入所説明会を開催し、保育の方針やプログラムを示しながら、利用者の募集を行っており、来年1月4日の開所に向け順調に準備を進めているところであります。

14 公共事業の進捗状況について

主な事業の進捗状況を福祉関連から申し上げますと、「有浦保育園改築事業」では、本体工事を行っており、進捗率は35パーセントで、来年3月に完了予定であります。

道路関連では、「二井田片貝沼田線」、「釈迦内松木立花線」、「新町長根山線」などの工事を行っており、現在の進捗率は60パーセントとなっております。

農林業関連では、「コンポストセンター大規模改修工事」を今月上旬に発注済で、来年3月に完了する予定であります。

農業集落排水事業では、独鈷中野地区で、昨年施行した箇所の路面復旧と、処理施設の場内整備工事を行っており、進捗率は71パーセントとなっております。

教育関連では、「桂城小学校耐震補強工事」は、繰越分も含め、今月中旬に完成しております。また、「田代中学校の耐震補強工事」、「第一中学校武道場新築事業」については、いずれも進捗率は95パーセントとなっており、年内に完了予定であります。

水道事業では、「池内道上地内の配水管布設替工事」が95パーセント、「橋桁地区の水道未普及地域解消工事」が40パーセントの進捗率となっており、「柄沢字狐台地内の配水管布設替工事」及び「比内町新館地内の老朽ビニール管更新工事」については、今月完成しております。

また、下水道事業では、田代地域の茂屋、比内地域の下味噌内、大館地域の中道二丁目、有浦一丁目ほかで本管埋設工事を施行中で、進捗率は平均で33パーセントとなっております。

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