3月定例会に当たり、提出議案の説明に先立ちまして、12月定例会以後の主な事項について、概要を御報告申し上げます。
14.今冬の除雪状況について
16.NHKのど自慢について
17.「大館のとんぶり製造技術」の登録無形民俗文化財登録について
1 中小事業者支援策の状況について
物価高騰の影響を受け、厳しい経営環境にある中小事業者への支援策として、今年度、「中小事業者経営強化・革新事業」を実施してまいりました。
脱炭素化や省エネに向けた設備の導入を支援するGX推進事業、業務改善や効率化に向けたソフトウェアの導入を支援するDX推進事業、新たな地域ブランド製品の開発や販路拡大に向けた取組みに対する支援、エネルギー価格の高騰の影響が大きい物流事業者への支援を展開し、延べ90事業者に利用いただいたところであります。
今後も物価上昇が続くものと予想されることから、各種支援策を継続するための関連予算を1月31日付けで専決処分させていただいたところであり、物流事業者支援については、3月から申請受付を開始する予定です。
2 物価高騰対策事業について
本事業に係る関連予算を1月31日付けで専決処分させていただき進めておりました物価高騰対応重点支援給付金では、住民税非課税世帯等に対し、1世帯当たり3万円、子ども加算1人当たり2万円、さらに灯油購入費緊急助成として1世帯当たり6,000円を給付することについて、2月上旬に対象の8,693世帯に通知したところであり、27日に1回目の給付を予定しております。
また、障害者福祉施設や高齢者介護施設、保育園等に対する食材料費及び光熱水費等への助成についても1月31日から進めております。
今後も、市民が安心して暮らすことができるよう必要な対策を講じてまいります。
3 ふるさと納税の状況について
今年度のふるさと納税の状況は、1月末時点で4万2,065件、8億7,914万円の寄附をいただいております。昨年度同期比で約1億6,000万円下回っておりますが、これは、返礼品の主力品目である米について、価格高騰の影響により在庫を十分に確保できず、安定して供給できなかったことが要因と捉えています。
一方、書き入れ時である12月単月では、過去最高額となった令和5年12月の3億9,877万円に次ぐ3億8,224万円の寄附をいただきました。年末の駆け込み寄附獲得に向け、人気の高いスイーツなど新たに約100品目の返礼品を追加したほか、過去に本市へ寄附をしたことがあるかたに向けてPRを積極的に行った結果、きりたんぽセットなどの返礼品への寄附が増加しております。
本市は、県内の他自治体と比べて、返礼品に占める米の割合は低く、寄附額全体の約3割となっておりますが、全国的に米などの日持ちする食料品に人気が集まる傾向にあることから、米の在庫確保が寄附額の増加には欠かせないものと考えております。
引き続き、返礼品の安定した供給量の確保と出品量増加に向け、更なる寄附拡大に取り組んでまいります。
4 証明書自動交付機等の設置について
マイナンバーカードを利用して各種証明書が取得できる証明書自動交付機を、2月3日に本庁舎1階市民ホールに設置しました。コンビニエンスストアなどに設置されているマルチコピー機と同様の機器で、窓口交付に必要な申請書への記入が不要のため、来庁者の利便性が高まるものと考えております。
なお、昨年4月から、コンビニなどの自動交付機を利用して各種証明書を取得した場合の交付手数料を、窓口よりも100円引き下げております。コンビニでは夜間や休日でも各種証明書を取得できることから、自動交付機の利用を推進するとともに、マイナンバーカードの取得率の向上にもつなげてまいります。
また、1月14日には、市民課窓口にキャッシュレス決済対応セルフレジを、税務課窓口にキャッシュレス決済端末を設置し、手数料などの支払いにクレジットカードや電子マネーが利用できるようになりました。2月19日現在、レジ利用者の10.5パーセントに当たる214人がキャッシュレス決済を利用されております。
5 令和7年産米の生産の目安について
米の需要と供給のバランスを考慮した適切な指標を農業者に示すため、大館市農業再生協議会において、JAあきた北や集出荷事業者、認定農業者の会などと協議した上で、令和7年産主食用米の生産の目安を、前年比403トン増の2万1,946トン、作付割合を2.9パーセント増の61.3パーセントと定め、1月17日に集出荷事業者に通知しました。
令和6年の主食用米はその大部分を主力品種の「あきたこまち」が担っておりましたが、令和7年からは新たな品種「あきたこまちR」への切替えが始まります。
この新品種については、カドミウムやヒ素の吸収性が極めて低い特性があることから、切替えが進むことで、消費者に対し、より高い安全性をアピールできることとなります。さらには、規制の厳しい海外への展開を図る上で好機と捉えており、生産量や販売量の増大につなげていきたいと考えております。
6 ロサンゼルスにおけるトップセールスについて
1月30日、31日の2日間、アメリカ・ロサンゼルスにおいて、大館産米の輸出に向けたトップセールスを実施いたしました。
カメイ株式会社の全面的な御協力によるもので、同社の系列会社で大型スーパーマーケットをチェーン展開しているミツワコーポレーションと、食品の輸入卸売事業を展開しているKCセントラル貿易カリフォルニアを訪問し、農産物の輸出に関する意見交換や今後の展開について協議したほか、現地のスーパーマーケットを視察し、実際の売り場での品揃えや販売状況を確認しました。
ジェトロのロサンゼルス事務所への訪問では、日本産農産物の市場動向に関する情報提供や販売戦略に関するアドバイスをいただき、今後の販路拡大に向けた支援について確約を得てまいりました。
また、とんぶりの輸出の可能性について尋ねたところ、ストーリー性を持たせた販売促進など具体的な提案をいただいたことから、今後、食感や風味を損ねない加工技術や輸送方法の研究・開発を進めたいと考えております。
農産物の輸出には、事業者や生産者などと意識や方向性を共有することが欠かせないことから、今回のトップセールスには、認定農業者や若手農業者、地域おこし協力隊も同行しており、現地和食レストランに飛び込みで売り込むなど、思い切った活動を展開し、大館産農産物の可能性を直接肌で感じ取ってもらうことができました。
今回の訪問で築いた関係性を足掛かりに、継続的な輸出につなげ、「稼げる農業」を目指してまいります。
7 企業の設備投資と雇用対策の状況について
繊維・素材製造大手の東洋紡株式会社が、県営大館工業団地内に整備を進めていた大館透析膜工場について、昨年12月16日に本格的な操業を開始いたしました。
同社は、人工透析の血液浄化を担う中空糸膜を製造しており、ニプロ株式会社大館工場内に新たに製造拠点を整備したことにより、東洋紡株式会社による中空糸膜製造からニプロ株式会社のダイアライザ製品化までの一貫生産体制が確立することになります。
大館透析膜工場への投資額は50億円を超え、15人の新規雇用が図られたことから、市では、工場等設置促進条例に基づく指定を行いました。
一方、今春高校卒業予定者の状況につきましては、12月末現在、就職希望者128人のうち94人が県内を希望し、県内就職希望率は73.4パーセントとなっております。これに対し市内の求人は、109事業所762人と、就職希望者を大きく上回る状況にあります。
こうした状況を踏まえ、2月3日には県やハローワークなどとともに、高校2年生を対象とする大館・北秋田地区企業説明会を開催し、303人の生徒が47事業者から説明を受け、地元企業への関心と理解を深める機会を設けております。
また、商工団体等と昨年10月に設立した大館市地域雇用活性化推進協議会では、合同就職面接会を1月23日に開催し、求職者38人と地元企業23社に参加いただき、マッチングを図っております。
8 大館能代空港羽田線3往復運航の継続について
令和11年3月までの約4年間、3往復運航を継続することが、1月21日付けで国土交通省から公表されました。これまで行ってきた広域連携の強みを生かした利用促進策により、利用者数が大幅に伸びていることが評価されたもので、本市を含む圏域にとって、非常に喜ばしい知らせとなりました。
令和6年度の乗降客数は、1月末現在16万8,892人で、昨年同月比では2万707人、13.9パーセントの増加となりました。ビジネスや観光のほか、11月の3連休や年末を中心に多くの圏域住民に御利用いただいたことが好調の要因となっております。
また、12月から運行を開始したAIオンデマンド型相乗タクシー「大館エアポートライナー」については、利用者も徐々に増加しており、今後、利用状況や利用者の登録情報などを分析し、より多くの皆様に利用していただけるよう、利便性の向上を図ってまいります。
9 未来おおだてサミットについて
大館の未来を支える人材の育成を目的に、1月8日から10日までの3日間、本市の中学2年生9人が、愛知県の三菱重工業の工場や都内のANA機体工場などを訪れ、ロケットや飛行機など国内最先端の技術に触れてまいりました。
三菱重工業小牧北工場への訪問では、本市出身者に工場を案内していただいたほか、交流の機会を設けていただくなど、会社を挙げて歓迎いただいたところです。
また、渋谷区にある東急不動産とJR東日本渋谷駅営業統括センターへの訪問では、大規模な渋谷の再開発とJR渋谷駅のリニューアルの現場を見学することができました。
2月3日に行われた参加者の報告会では、最先端の技術や、「すべての人が過ごしやすいまちを目指した開発」など、日本をリードする企業の取組みに触れたことを通じ、それぞれが考える「未来おおだて」に向けたアイデアを発表し、本事業が生徒たちの視野を広げる機会となりました。
10 渋谷区・大館市交流事業について
① 忠犬ハチ公銅像維持会賀詞交歓会
1月17日に渋谷で開催された賀詞交歓会に、武田議長、忠犬ハチ公銅像及び秋田犬群像維持会の富樫会長らとともに出席いたしました。
長谷部渋谷区長をはじめとした参加者の皆様と新年を祝うとともに、今後もハチ公がつないだ渋谷との絆をより一層深め、さらには、忠犬ハチ公生誕100年プロジェクトでつながった御縁を大切にし、様々な分野において共に取り組んでいくことを約束してまいりました。
② HACHI100パートナー交流会
2月20日、HACHI100プロジェクトに協賛・協力いただいた企業同士の初めての交流会を開催しました。
渋谷をはじめとした都内企業16社、市内8社に参加いただき、渋谷と大館の企業間のつながりを深めるとともに、地域資源や互いのアイデアを生かした様々な産業交流がスタートし、今後、新たなビジネスが展開される可能性を感じるイベントとなりました。
③ ウインタースクールin秋田・ハチ公のふるさと大館
2月8日、9日の2日間開催し、渋谷区の小学6年生25人が参加しました。ニプロハチ公ドーム周辺で雪遊びを楽しんだほか、きりたんぽ作り体験に加え、冬の風物詩であるアメッコ市の見学や縁起物の枝アメづくり、秋田犬との触れ合いなど様々な体験を通じて本市の魅力を満喫していただきました。
市では今後も、渋谷区との交流事業を通じて本市産業の発展と関係人口の創出に努めてまいります。
11 冬季の観光イベントについて
① 比内とりの市
1月25日、26日の2日間、比内グラウンドを主会場に開催され、好天のもと、約1万8,000人の来場者で賑わい、比内地鶏のかやき鍋や千羽焼きなど、本場の味を買い求める人が列をつくりました。
特設ステージでは、比内地域の各小学校の児童による「とんぶりダンス」や郷土芸能が披露されたほか、地元園児による人間比内鶏永唱もあり、会場を盛り上げました。
② 大館アメッコ市
2月8日、9日の2日間、おおまちハチ公通りを会場に開催され、好天にも恵まれたことから、約6万9,000人の来場者で賑わいました。
白髭大神巡行や秋田犬パレードなどで会場は盛り上がりを見せ、名物のからみ飴サービスには、長蛇の列ができるほど盛況でありました。外国人観光客の姿も多く見られ、今後のインバウンド拡大の可能性を感じたところです。
また、8日の祈願祭には、弘前市の櫻田市長にも御出席いただいたところであり、前日の7日には、私も弘前城雪燈籠まつりの開会式にお招きいただくなど、観光をはじめ様々な施策で相互交流が深まっているところです。
12 秋田犬の里来館者100万人到達について
令和元年5月にオープンした観光交流施設「秋田犬の里」の来場者数が、12月27日に100万人を達成いたしました。100万人目に入場したのは中国人の学生で、友人2人と共にお祝いセレモニーに参加していただきました。また、同日から純金の秋田犬親子像の常設展示も開始し、お祝いに華を添えました。
オープン以来、日本国内はもとより、台湾や香港、タイ王国などアジアを中心に、海外からも多くの観光客にお越しいただいており、1月末現在の今年度のインバウンド来場者数は、過去最多の3,695人となるなど、観光振興に寄与しております。
また、お土産コーナーの売上額も伸びてきており、令和5年度は過去最高の約8,400万円であったのに対し、6年度は12月末時点で既に約7,900万円で、単年度での過去最高を更新する見込みであり、地域経済の活性化にも貢献しているものと考えております。
今後も、秋田犬の魅力を国内外に広めるとともに、観光の拠点として、地域の飲食店や宿泊施設等への波及効果を生み出せるよう、関係機関及び民間事業者の皆様と連携した取組みを推進してまいります。
13 タイ王国からのインバウンドツアー誘致について
2月4日から7日までの4日間、企業向けのインセンティブツアーを誘致し、広告代理店や旅行会社の関係者28人が本市を訪れました。
今回のツアーは、昨年度実施した野遊びSDGs事業のモニターツアーに参加したタイ王国の企業から申入れを受け、秋田犬ツーリズムが主体となって企画したもので、秋田内陸線の貸切りやスノーレジャーなどのアクティビティ、きりたんぽ作りやジビエ料理などの食体験のほか、野遊びSDGs事業で開発した地元食材を使った料理の提供などを盛り込みました。参加者にも好評で、来年度も是非本市でツアーを開催したいとのお話を伺っております。
また、今回のツアーで提供した商品は、2月12日から14日までの3日間、東京ビッグサイトで開催された東京インターナショナルギフトショー・グルメショーに出展し、旅行会社やバイヤーへの売り込みを行ったところです。
本市の圏域での周遊や地域資源を活用した観光コンテンツが海外で評価され、民間事業者主導のインバウンドにつながるよう、引き続き取組みを後押ししてまいります。
14 今冬の除雪状況について
今冬は、12月中旬から本格的な降雪となり、2月18日現在の累計降雪量は367センチメートルに達しました。除雪については、気温上昇による雪のゆるみが繰り返し発生したこともあり、市全域の一斉出動が9回となるなど、委託業者の出動回数が増えております。
このため、除雪経費につきましては、3億円を追加する補正予算を1月31日に専決処分させていただきましたが、2月5日から14日にかけての断続的な降雪により、さらなる予算の不足が見込まれるため、本定例会に関連予算案の追加提出を予定しておりますので、よろしくお願い申し上げます。
市民の暮らしを守り経済活動を支えるため、引き続き気象状況を注視しながら、除排雪作業や融雪剤散布などの迅速な実施とともに、道路パトロールの強化により、安全・安心な道路環境の維持に努めてまいります。
15 子どもサミット釜石交流事業について
2月14日、15日の2日間、本市子どもサミットで活動する小・中学生の代表12人が釜石市を訪問し、同市の小・中学生で組織する「かまいし絆会議」の代表28人と交流しました。地域をよりよくするための各校の取組みを共有したほか、防災活動について話し合いました。
また、東日本大震災の伝承と防災学習を推進する施設「いのちをつなぐ未来館」を訪問し、当時中学2年生で震災を経験した職員の方から講話をしていただくとともに、住民の方々が迫り来る津波から逃げた経路を歩く追体験も行いました。
本事業は、かけがえのない命を守る防災の意識を高め、「今から、自分たちができること、やらなければならないこと」を学ぶ貴重な機会となっております。
今後も、地域間交流の場で大館の魅力を発信し、多様で豊かな体験を通して「未来大館市民」の資質を高めるとともに、子どもたちの夢と希望を応援する各種交流研修事業を進めてまいります。
16 NHKのど自慢について
12月8日、ほくしか鹿鳴ホールを会場に、本市とNHK秋田放送局の主催で開催しました。老若男女を問わず、国民の多くが知る長寿番組ということもあり、出場希望には621組、観覧希望には2,616通の応募が寄せられました。
当日の全国生放送では、前日の予選を勝ち抜いた20組の熱唱と、個性豊かなパフォーマンスが会場を盛り上げ、予選会と合わせて多くの市民の皆様に楽しんでいただきました。
また、番組中、大館曲げわっぱの製作風景や秋田犬の里をはじめとした秋田犬にまつわる場所が放映され、大館の魅力を全国に発信することができました。
17 「大館のとんぶり製造技術」の登録無形民俗文化財登録について
1月24日、文部科学省の審議機関である文化審議会が、「大館のとんぶり製造技術」を国の登録無形民俗文化財として登録するよう文部科学大臣に答申しました。今回答申されたのは本件を含め2件で、正式に登録されますと、県内初、全国では8件となります。
ホウキギの実を原料とした「とんぶり」を製造する技術は、独自の食感を出すため、手作業による選別や適度な水温調整などに長年の経験と技術が必要とされています。
このたびの答申では、とんぶり製造技術が、我が国における種実類の調理・調整技術を考える上で注目すべきものであり、地域的特色が顕著な郷土食の製造技術の伝承例として評価されております。
大館とんぶり生産組合では、技術の継承と新たな担い手確保に向けた取組みを始めたところであり、市としても、この技術が地域の宝として受け継がれていくよう、引き続き支援してまいります。
18 一般社団法人北鹿ヘルスケアネットの設立について
12月12日、大館市と大湯リハビリ温泉病院などを運営している医療法人楽山会、大館記念病院を運営している医療法人健永会、社会福祉法人大館市社会福祉事業団の4者で、地域医療連携推進法人の設立を目的とした一般社団法人北鹿ヘルスケアネットを設立しました。
人口減少による患者の減少や高齢化の進展、医療従事者の不足により、地域医療を取り巻く環境は厳しさを増しており、今後、単体の病院で機能の充実を図ることは困難になると想定されます。このため、医療と介護の連携がより重要であり、従来の一般的な「地域連携」よりも踏み込んだ形態である「地域医療連携推進法人」として、必要な医療・介護サービスを提供していこうとするものであります。
具体的には、患者の症状に応じた医療・介護サービスの提供を連携して行うとともに、人事交流や共同研修などによる職員のレベルアップ、物品購入や委託契約などの共同交渉による省力化、効率化を目指していきます。
1月30日付けで、県に対し地域医療連携推進法人の設立に向けた認定申請をしたところであり、今後、県地域医療構想区域調整会議での意見聴取を経て、県医療審議会において認定可否を知事に答申し、知事が認定の判断をする流れとなります。
認定後には、取組みに賛同していただける団体を増やし、地域包括ケアシステムの構築と強化を図ってまいります。
19 高校生医療体験セミナーの開催について
2月8日、市と市立総合病院の主催で、弘前大学大学院医学研究科内に設置された大館・北秋田地域医療推進学講座に御協力いただきながら高校生医療体験セミナーを開催しました。
医療専門職との交流等を通じて地域医療への関心を高めてもらうことを目的に行っているもので、会場の総合病院に市内の高校3校の1、2年生89人が参加しました。
当日は、弘前大学医学部附属病院・病院長の袴田教授の講義と、本市出身の医師からレクチャーを受けた後、希望する職種の職場体験を行い、仕事の内容や役割を学びました。参加者からは「将来、医療職に就きたいと強く思うことができた」「内科医を志望していたが、外科医や放射線技師にも興味を持った」といった感想も聞かれ、今後の進路選択の参考となったものと感じております。
今後も、弘前大学医学部や県などの関係機関と連携を深めながら、県北地域の医療の中核を担う自治体病院として、将来の地域医療を支える人材の育成に向けて取り組んでまいります。
20 消防出初式の開催と令和6年の火災発生状況について
1月5日、本市消防団の団員700人が参加し、令和7年大館市消防出初式を開催いたしました。大館神明社において無火災祈願を行った後、大町ハチ公通りでは観閲式に続いてまとい振りや分列行進を披露し、ほくしか鹿鳴ホールにおいて式典を執り行いました。
昭和26年から続く大館のまとい振りは、弘前市消防団の指導を受け、技術を習得した経緯があります。この度、弘前市消防団長とまとい隊長に初めて御臨席いただくことができ、弘前市との消防連携がより強固になったものと考えております。
一方、令和6年の火災発生件数は36件で、5人の尊い命が奪われ、8人が負傷しております。被災された皆様には、心からお見舞いを申し上げます。
前年に比べ火災発生件数が12件増加していることから、市消防本部と消防団では、12月末から1月下旬にかけて消防車両で特別警戒広報を行うとともに、ホームページやSNS、地元新聞による注意喚起など、広く注意を呼びかけたところであります。
引き続き警戒態勢をとりながら、火災による被害の軽減のため、対策をさらに強化してまいります。