3月定例会に当たり、提出議案の説明に先立ちまして、12月定例会以後の主な事項について、概要を御報告申し上げます。
13.沖縄県嘉手納町との学習体験交流事業等に係る覚書の調印について
14.火災発生状況について
1 大雪への対応について
今冬は、冬型の気圧配置や低気圧の影響により、低温で雪の降る日が長期間続き、大館消防署比内分署における観測では、2月20日現在の累計降雪量は803センチメートル、最大積雪深は130センチメートルに達し、いずれも観測を開始してから最高を記録するなど、近年では平成26年豪雪を上回る記録的な大雪となっております。
道路の除雪状況については、2月20日現在、除雪車の一斉出動が16回に及び、例年を大きく上回っております。また、このような状況により、除排雪経費が増大し、予算不足が見込まれたことから、3億円を追加する補正予算について、1月30日に専決処分をさせていただいたところであります。
幹線道路をはじめ、通勤・通学路の排雪作業にも全力を挙げて取り組んだところですが、連日の降雪により道幅が狭くなったほか、著しい轍や凹凸が生じた箇所が多く発生しました。
市内の路線バスについては、運行事業者において懸命な運行継続に努めていただいたものの、安全な運行を確保できない状況となったことから、1月31日から2月4日まで、市内の一般路線バス及びコミュニティバスが全面運休となりました。
その後、除排雪が進んだことを受け、2月5日から一部路線の運行を再開したものの、比内地域を中心に長期間の運休を余儀なくされ、通勤や通学、買い物、通院などに大きな影響が出ました。
市では、1月21日に災害警戒対策室を設置し、情報収集と警戒に当たっておりましたが、寒気の流入により降雪が続き、被害が発生するおそれがあるとして、1月26日に災害警戒対策部へ改組し、対応に当たりました。その後も冬型の気圧配置が断続的に続き、積雪がさらに増加したことから、雪害から市民の生命や財産、日々の暮らしを守るため、2月3日に災害対策本部を設置し、全庁体制で対応と警戒に当たってまいりました。
私自身も、市内の状況を把握、確認するため、バス路線の除排雪状況や排雪場所、大雪による被害箇所や危険個所を巡回し、対応を指示したところです。
このような状況を踏まえ、2月3日付けで、本市を含む県北の4市2町1村に災害救助法が適用され、応急的な救助と被災者の保護に対し、国から支援を受けることが可能となりました。
2月5日からは、国土交通省東北地方整備局のロータリー除雪車2台とオペレーターなど5人が岩手県から大館入りし、除排雪の支援を行っていただいております。また、秋田県からもダンプトラックの貸出しや、応援職員の派遣をいただいたところであり、2月9日から13日にかけて、国や県と連携したスクラム除雪を実施しました。関係機関の皆様の御支援、御協力に対し、この場をお借りして深く感謝を申し上げます。
このほか、緊急性の高い高齢者世帯等に対しては、消防職員が間口除雪の支援を行っております。また、災害救助法の適用を受け、屋根への積雪により倒壊するおそれのある高齢者世帯等の住家を対象に、17世帯の雪下ろしを実施しております。
雪害の状況については、2月20日現在、屋根からの落雪による死亡が2人、除雪や雪下ろし作業中の負傷が24人、届け出のあった住宅等の損壊が22件などとなっております。被災されました皆様にはお見舞い申し上げますとともに、お亡くなりになられた方、御遺族の皆様に対し、心よりお悔みを申し上げます。
公共施設については、一部の施設において、屋根や窓ガラスの破損があったほか、鳥潟会館や湯夢湯夢の里などでは、屋根からの落雪の危険性があることから、利用者の安全確保のため、臨時休館などの措置をとったところです。また、ニプロハチ公ドームにおいて、屋根に破損が見つかり、ライトスタンド側の利用を一部制限しております。
農業関係については、2月20日現在、農業用パイプハウス等の倒壊が122棟で、被害額は約8,792万円となっており、被害の報告は今後さらに増えると見込んでおります。2月14日には鈴木知事が中山地区を訪れ、被害状況の視察をしたところであり、市としましても、県と連携しながら必要な支援を行ってまいります。
引き続き、気象状況を注視しながら、道路のきめ細かな巡回と、除排雪作業を計画的に実施するとともに、今後も舗装欠損部の補修を強化するなど、市民の安全・安心な暮らしを守るとともに、経済活動を支えてまいります。
2 物価高騰対策事業について
昨年12月23日付けで補正予算の専決処分をさせていただきました物価高騰対策事業のうち、住民税非課税世帯1世帯につき6,100円を支給する「灯油購入費緊急助成」については、対象となる8,321世帯に通知し、2月13日から給付を開始しております。
また、高校生以下の対象者に1人当たり2万円を支給する「物価高対応子育て応援手当」については、2月20日現在、約6,200人分を支給しており、今年3月31日までに生まれた児童を対象に、合計約7,200人分、1億4,400万円の支給を予定しております。
1月30日付けで専決処分した補正予算に係る事業につきましては、障害者福祉施設や高齢者介護施設への食材料費及び光熱水費等に対する助成について、事業所の申請に基づき支給を開始しております。
また、家計負担の軽減と同時に、地域内での消費を喚起し地元事業者を支援するため、非課税世帯1世帯につき2万円分の地域限定商品券を5月に配布する予定としているほか、「プレミアム付商品券発行事業」の準備も進めております。
プレミアム付商品券につきましては、3月販売予定の「秋田県プレミアムチケット」を念頭に、市民の生活を支援するため、30パーセントのプレミアム率、総額6億5,000万円分の商品券を6月に販売する予定としております。
このほか、子育て世帯の家計負担軽減のため、小・中学校の学校給食費について、約1.5倍に値上がりしたコメの価格上昇相当分に対し、追加で補助をしております。
3 令和8年産米の生産の目安について
大館市農業再生協議会では、米の需要と供給のバランスを考慮した適切な指標を農業者に示すため、JAあきた北や集出荷事業者、認定農業者の会などと協議した上で、令和8年産主食用米の生産の目安を、前年比415トン増の2万2,361トン、作付割合を1.1パーセント増の62.4パーセントと定め、1月15日に各集出荷事業者へ通知しました。
また、県が「コシヒカリ」の食味を超える品種を目指して開発した「サキホコレ」について、1月20日付けで本市の一部地域が作付推奨地域に追加され、作付けが可能となりました。
サキホコレは、食味ランキングで特A評価の品種であり、「あきたこまち」に対し買取価格で優位性があることから、農業者の所得向上に向け、作付けの拡大を推進してまいります。
4 事業者支援と雇用対策の状況について
物価上昇が続く中、厳しい事業運営を強いられる中小事業者の支援策として、昨年度に引き続き、中小事業者経営強化・革新事業を実施しております。
エネルギーコスト削減のための設備導入や、LED化を支援する「GX推進事業」、生産性向上や業務改善に貢献するソフトウェア・システム等の導入に向けた「DX推進事業」のほか、「地域ブランド創出・拡大事業」「物流事業者支援事業」を展開し、今年度は、延べ127事業者に対し、総額6,230万円を補助いたしました。
今年卒業予定の高校生の就職意向については、12月末時点で136人が就職を希望しており、このうち88人が地元秋田で働きたいと考えている一方、市内企業の求人は、106事業所596人と就職希望者を大きく上回っております。市では、こうした状況を踏まえ、2月9日には、県やハローワークとともに、高校2年生を対象とした大館・北秋田地区企業説明会を開催し、313人に参加いただいております。
また、商工団体等と組織する大館市地域雇用活性化推進協議会では、合同就職相談会や市内企業の職場体験・見学ツアーなどを実施し、今年度はこれまでに16人の地元就職につなげております。
引き続き、様々な支援策を通じて市内事業者の経営基盤の強化と企業価値の向上を図るとともに、地元就職の促進と地域産業の振興に努めてまいります。
5 未来おおだてサミットについて
1月7日から9日までの3日間、本市の中学2年生9人が、羽田空港のANA機体工場や、愛知県内の三菱重工業の工場を視察したほか、東京商工会議所渋谷支部及び東急株式会社に御協力いただき、渋谷駅周辺の「100年に一度」の大規模再開発について学びました。
2月2日に行われた参加者の報告会では、「大館の未来を真剣に考えるきっかけになった」「大館の強み、可能性を最大限に引き出し、未来を切り拓きたい」との意見がありました。また、「県外で広い視野と最先端の技術を学び、大館の可能性を引き出したい」という熱い思いも聞かれ、本事業が生徒の視野を広げる機会となりました。
今後も、本市の未来を担う子どもたちが、様々な経験を通して成長できるよう、機会の創出に努めてまいります。
6 渋谷区・大館市交流事業について
1月16日、渋谷区において開催された忠犬ハチ公銅像維持会賀詞交歓会に、藤原議長、忠犬ハチ公銅像及び秋田犬群像維持会の富樫会長らとともに出席し、引き続き関係団体と連携を深めていくことを確認してまいりました。
また、2月20日には、HACHI100パートナー交流事業を、大館市企業誘致促進協議会との共催により渋谷区で実施しました。
この事業は、本市と関わりのある企業同士のつながりを深めるとともに、地域資源を活用した新たなビジネス機会を創出するために実施したものです。当日は、ハチ公生誕100年プロジェクトに協賛・協力いただいた都内企業や市内企業に加え、市内に事業所がある首都圏の企業、昨年3月に開催したスタートアップピッチに参加いただいた企業など、28社に参加いただきました。
引き続き、渋谷区をはじめとした関係団体や、忠犬ハチ公をきっかけにつながった企業と様々な分野において連携しながら、忠犬ハチ公の物語が次の世代へ受け継がれるよう取り組んでまいります。
7 冬季の観光イベントについて
① 比内とりの市
1月24日、25日の2日間、比内総合支所駐車場で開催され、記録的な大雪の中ではありましたが、約1万7,000人の来場者で賑わいました。
比内地鶏のかやき鍋や千羽焼きなど、本場の味を買い求める人が列をなしたほか、特設ステージでは、比内地域の各小学校の児童による郷土芸能の披露や、地元園児による人間比内鶏永唱もあり、会場を盛り上げました。
② 大館アメッコ市
2月14日、15日の2日間、おおまちハチ公通りを会場に開催しました。記録的な大雪により開催が危ぶまれましたが、約6万9,000人の来場者で賑わいました。
当日は、日本伝統飴細工協会が初参加し、職人2人が飴細工の実演販売をするなど、祭りの魅力を一層高めることができました。
また、本市の伝統行事を通じた交流人口の拡大と稼ぐ観光に向けた取組みとして、秋田犬ツーリズムによる「白髭大神巡行における旗持ち役」を体験型観光コンテンツとして販売したところ、8人の申込みがあり、好評を得ました。
8 冬のスポーツイベントについて
① サッカークリニック
1月10日、スポーツコミッション大館の主催により、ニプロハチ公ドームを会場に開催しました。
冬季にトップレベルの技術を体験できる機会を設けようと、元プロサッカー選手で本市観光大使である百瀬俊介氏に御協力いただき、市内外の101人の子どもたちが、競技力の向上を図りました。サッカー元日本代表の大津祐樹氏ら5人が講師を務め、競技の魅力に触れながら、笑顔でプレーを楽しみました。
② 市民スキー大会
2月1日、第70回大会を樹海公園語らいの森及び達子森スキー場で開催し、距離競技、アルペン競技合わせて182人の参加がありました。
今大会では、距離競技においてスプリント種目を新たに設けたほか、昨年度に引き続き実施したお楽しみ抽選会では、第70回の節目を記念した大館スキークラブの協賛もあり、大いに盛り上がりました。
9 ボッチャのまち大館の取組みについて
市では、ボッチャを通じたパラスポーツの普及と障害者のスポーツ参加率向上を目指すとともに、多様性を尊重し、誰もが自分らしく暮らせるまちづくりを推進しております。
昨年10月にスポーツ庁と受託契約を締結したパラスポーツ推進プロジェクト事業では、比内支援学校中学部と比内中学校によるボッチャ交流会や、日本ボッチャ協会から講師を招き、市内小学校で体験会を実施したほか、教職員を対象とした講習会なども行い、ボッチャを通じた交流機会の創出を図ってまいりました。
今後も「ボッチャのまち大館」として、パラスポーツに親しみながら、ひとに優しい、ひとが優しいまちを目指してまいります。
10 ゆきみらい2026in大館について
国土交通省が主催する本イベントは、北海道・北陸・東北の各地でリレー開催されており、40回目の節目となる今回は、本市での開催となりました。ニプロハチ公ドームとほくしか鹿鳴ホールを会場に、大雪に見舞われる中ではありましたが、1月29日、30日の2日間、3,170人に御来場いただきました。
見本市には全国の自治体や業者など56ブースが出展し、雪対策関連の製品や、地中熱を活用した融雪システムなどが紹介されたほか、除雪機械展示・実演会においては、最先端の機械と熟練した技術が披露されました。
また、ほくしか鹿鳴ホールで行われたシンポジウムでは、とんぶり応援大使のふかわりょうさんと「大館市の未来と雪国の未来」についてトークセッションを行ったほか、「大館から次世代と共に描く雪との未来」をテーマにしたパネルディスカッションも行われました。
研究発表会では、国や県、各自治体の除雪担当部署をはじめ、除雪業者や道路管理者、防災関係者など、様々な団体の皆様から40題の発表が行われ、貴重な情報交換・交流の場となりました。
当日の様子はライブ配信され、これまで本市が取り組んできた成果を全国に発信する機会となりました。
11 米代川扇田地区築堤整備完成式について
昨年11月30日、扇田小学校体育館において、国土交通省能代河川国道事務所との共催で執り行いました。式典には、地元選出の国会議員や県議会議員、藤原議長のほか、地元町内会長はじめ多くの方々に御参列いただき、完成を祝いました。
この築堤整備事業は、米代川水系における流域治水対策の一環として行ったもので、延長1.6キロメートルの区間において、堤防の嵩上げ工事を実施しました。この工事により、増水時における安全性が確保されました。
今後も、扇田地区の堤防と河川緑地公園を地域一体となって保全していくとともに、国や関係機関と連携しながら、防災・減災対策を推進してまいります。
12 児童・生徒の交流研修事業について
1月6日から9日までの4日間、本市の小学5・6年生15人が、友好交流都市である南種子町を訪問し、種子島宇宙センターの見学や、日本で初めて世界自然遺産に登録された屋久島での自然体験のほか、南種子町の児童生徒16人とグループワークを通じて交流を深めました。
また、2月13日、14日の2日間、本市子どもサミットを代表する小・中学生11人が岩手県釜石市を訪問し、同市の小・中学生で組織する「かまいし絆会議」の代表28人と交流しました。
交流会では、「地域をよりよくするために何ができるか」をテーマに、各校の活動を紹介し合ったほか、防災に関する取組みについても話し合い、災害から自分の命を守るための行動や、日頃からの備えの大切さを学びました。
今後も、多様で豊かな体験を通じ、子どもたちの夢と希望を応援するため、各種交流研修事業を進めてまいります。
13 沖縄県嘉手納町との学習体験交流事業等に係る覚書の調印について
沖縄県嘉手納町とは、平成26年度から交流事業を継続しております。これまで、嘉手納町の児童生徒が本市を訪れ、授業をはじめ、稲刈りやなべっこ体験などの行事を通じて本市児童生徒と交流を深めているほか、教職員が互いの学校で授業を行うなどの取組みを続けてまいりました。
この交流事業は3年ごとに覚書を交わして継続しており、このたび、嘉手納町から「おおだて型授業」を引き続き学びたいとの申し出をいただきました。2月20日には、同町の浦崎教育長が本市を訪れ、令和10年度までの交流に関する覚書を調印したところです。
今後も、児童生徒、教職員の交流機会を創出し、「大館教育」の一層の発展に努めてまいります。
14 火災発生状況について
令和7年の火災発生件数は、広域消防として発足した昭和48年以降、最少の15件でありましたが、令和8年に入ってからの火災発生件数は、2月19日現在、既に8件となっております。お二人が負傷したほか、お二人が亡くなられ、被災された皆様にお見舞い申し上げるとともに、お亡くなりになられた御遺族の皆様に対し、心よりお悔やみ申し上げます。
火災が多発している状況を受け、市消防本部では、消防署員及び消防団員による特別警戒広報を展開するとともに、ホームページやSNS、地元新聞を通じ、注意喚起に努めております。
空気が乾燥し、火が燃え移りやすい気象状況が続いていることから、改めて火の取扱いに注意していただくよう、警戒広報を強化してまいります。