芝谷地湿原植物群落について
芝谷地湿原は、大館市街から北へ6km、火砕流台地の段丘の上に位置し、標高84m, 長径約500m、短径約300mのU字形をした面積6.6haの湿原です。反時計廻りに北東から南西にかけて低い丘がとりまいていて外部と隔離されていますが、南東部が国道7号線に接しています。
芝谷地湿原は、この地方にごく普通にあった低地の湿原でしたが、こうした湿原は水田耕作や牧野開墾、宅地造成のため消失してきました。このように、過去に低地の湿原が減少する状況下であったにもかかわらず、芝谷地では湿原が残り、ノハナショウブなど湿原植物を多数産してきました。このことが学術上有益であるため、昭和11年(1936)、「芝谷地湿原植物群落」として国の天然記念物に指定されました。
芝谷地湿原では、場所によって植生が異なっています。北湿原はオオイヌノハナヒゲ群落、西湿原はアゼスゲ群落、中央湿原(沼沢)はヨシ純群落が卓越しています。
なお、モウセンゴケなどの食虫植物が多いことがこの湿原の特徴の一つです。また、ハッチョウトンボやチョウトンボを始めとする多くのトンボや野鳥を手軽に観察できます。
空から見た様子
見学案内
見学可能期間:4月~11月 (冬季は積雪のため歩くことができません)
散策路は一周すると約30~40分です。デッキの上は日光を遮るものがありません。夏の強い日差しと湿地の蒸し暑さにお気をつけください。 また雨天後の濡れた木道は滑りやすいですのでご注意ください。
湿原内では次のことを守ってください。
- 動植物を持ち込まない
- 動植物を持ち出さない
- ゴミを捨てない
- 湿原に入らない
- 動物を驚かさない
お問い合わせ
大館郷土博物館(TEL: 0186-43-7133)月曜休館、月曜が祝日のときは開館し翌日休館