大館の農業2

 17 世紀にかたちづくられた大館地方の農業の姿は、20 世紀中頃まで大きく変わることはありませんでした。明治時代に乾田馬耕の普及、農業技術の改良や品種改良、耕地整理の拡大などが行われましたが、農業を根本的に変えたのは、昭和30 年代に入ってからの農業の機械化でした。

展示品の紹介

品名:足踏脱穀機

73.0×73.5×64.5(cm)

逆V字型の針金を円筒形の扱胴(こきどう)に付けたもので、踏み板により回転する。稲穂を扱胴にあて、回しながら脱穀する。

足踏脱穀機

品名:唐箕(トウミ)

54.0×168.5×134.0(cm)

米・麦など良い粒に混ざったくず粒・ちりのようなゴミを選り分ける道具。
「上の箱に入れ、ハンドルを回し風を起こすと、手前に良い粒、後にくず粒、左の出口からごみが出る仕組み。中国から伝わった。」(民具マンスリー第35巻より)
備考:虻川製作所製作

唐箕(トウミ)

品名:万石(マンゴク)

193.0×60.0×138.0(cm)

籾すり(籾を玄米にする作業)後、まだ殻が取れない籾を選り分ける道具。
「籾は網をくぐることができず、網の傾斜を滑り落ちてたまる仕組み。それを集め再び籾すりをする。」(民具マンスリー第35巻より)

万石(マンゴク)

品名:ナワナイ機

132.0×62.0×101.0(cm)
タテ巻普通型

農家では農作業などで使う縄を日ごろから作っていた。ワラを足踏みで回転させながらより合わせて縄をなおっていく仕組み。

ナワナイ機

品名:ワラ打機

112.0×79.0×85.0(cm)

ワラを縄などに加工する前に柔らかくする機械。ローラーの間を数回通して柔らかくした。

ワラ打機

品名:テッキャシ・編む手形道具

テッキャシ24.0×約14.0×約5.0(cm)
手形道具49.0×約11.0×約4.0(cm)

指先が親指と他の4指を入れる部分に分かれているワラ製の手袋。写真下の手形道具を使って編む。

テッキャシ・編む手形道具