弥生・続縄文文化

弥生文化

弥生時代の大館盆地の暮らしをうかがうことができる遺跡に大茂内(おおしげない)諏訪(すわ)(だい)遺跡があります。諏訪台遺跡では、5軒の竪穴住居が見つかり、砂沢式土器と呼ばれる弥生時代初め頃の土器が出土しました。この他、石器、炭化した栗が出土しましたが、稲作農耕を示す証拠は見つかっていません。
青森県では弘前市砂沢遺跡で水田跡が検出されていますが、果たして弥生時代の大館盆地にはコメが持ち込まれていたのでしょうか。


弥生文化の村

弥生土器

東北地方北部の弥生土器は前期の砂沢式土器、中期の田舎館式土器、後期の天王山式土器などがあります。市内ではこのうち、前期の諏訪台遺跡、粕田遺跡があります。中期以降の遺跡はあまり見つかっていませんが、大館野遺跡や釈迦池遺跡から赤穴系の小坂X式土器が出土しています。
砂沢式土器は機能によって、浅鉢・鉢・高坏・壺・深鉢に分かれます。
弥生時代の終わり頃になると、北海道から続縄文文化が南下し、後北C2・D式土器が使用されるようになります。やがてこの土器は、南からの土師器・須恵器の流入により消滅します。


竪穴住居の土器出土状況

展示品の紹介

品名:高坏

遺跡名:諏訪台
弥生時代前期、BC300年
口径23.3㎝、器高13.8㎝、
底径11.5㎝

高坏

品名:浅鉢形土器

遺跡名:諏訪台
弥生時代前期、BC300年
口径14.8㎝、器高10.1㎝、
底径9.8㎝

浅鉢形土器

品名:壺形土器

遺跡名:諏訪台
弥生時代前期、BC300年
口径5.9cm、器高14.7cm、
胴部12.9cm、底径6.4cm

壺形土器

品名:深鉢形土器

遺跡名:諏訪台
口径13.4cm、器高15.1cm、
胴上部14.8cm(推定)、底径6.6cm

深鉢形土器