調査報告

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長走風穴 地下氷観測

大館市には風穴現象が見られる場所が5カ所知られています。このうち、最も有名な風穴が国天然記念物の長走高山植物群落がある長走風穴です。夏に冷たい風を吹き出すため、かつて、風穴倉庫が造られ、津軽リンゴの貯蔵などに使用されてきました。
さて、どうして夏に冷たい風が吹き出すのでしょうか。その秘密は風穴の地下で見られる氷にあります。では、この地下氷は一体どの時期に作られるのでしょうか?

ザリガニ生息分布

ニホンザリガニ

大館市には、ニホンザリガニの南限生息地があり、この南限生息地は国の天然記念物に指定されています。昭和9年(1934)に天然記念物に指定された当時は、市内にたくさんのニホンザリガニの生息が確認されていましたが、近年は確認情報が少なくなっている状況です。
大館郷土博物館では、現況を把握するため、皆さんからの目撃情報を募集しています。

生物季節

私たちは、毎年春夏秋冬という季節変化の元に日常生活を送っていますが、植物がいつ開花し、いつ落葉するのかといったことは、いざ人から聞かれると返答に困ることが多いものです。
そこで、大館郷土博物館では、大館の生物季節を客観的に把握するために、植物の開花日などを調査しました。

都市気候

2012年ソメイヨシノ開花日分布図

市内の市街地26カ所、郊外26カ所の合計52カ所で、サクラ(ソメイヨシノ)の開花日観測を行った結果、市街地のサクラが郊外に比べて早く咲くことが明らかになりました。これは、花芽の成長期に、市街地の気温が郊外の気温より高く経過した結果によるものであると考えられ、大館の市街地にも都市気温(ヒートアイランド)が存在していることを示唆しているものです。

水環境

白沢御膳水

大館郷土博物館では、郷土学習に生かすため、大館市内の湧水地、湿原、人工池、井戸の計13カ所を対象に、平成24(2012)年度の1年間、湧出量、水温、水素イオン濃度(pH)などを調べました。